「なぜ選ぶか」の理由も合わせてAIが提案、Sakana AIが意思決定の新手法を発表
- Sakana AIは、選ぶ理由となる仮説を進化させ、多様で質の高い選択肢を提示する推薦手法「QD-Rec」を開発した。
- 過去の優れた着眼点を別の候補に応用する仕組みで、企業買収やマーケティング、論文探索の実験で効果を検証した。
- ゼロから案を出す従来手法より評価の高い提案群を構築し、関連コードや実装例をGitHubで公開したと発表した。
Sakana AIは、意思決定支援に向けた推薦手法「QD-Rec」を開発したと発表した。単に候補を点数順に並べたり最良の選択肢を1つ選んだりするだけでなく、候補とそれを選択する理由を述べた「仮説」の組み合わせを推薦の単位とし、生成AIが仮説を進化させることで、質が高く多様な切り口を持つ提案の集合を構築する手法である。
ビジネスや研究における方針決定では、「何を選ぶか」に加えて「なぜそれを選ぶのか」「選んだ先にどのような可能性があるのか」という具体的な提案が求められる。また、多角的に比較検討するためには提案の多様性も不可欠とされる。しかし、大量の候補それぞれに対して多様な仮説を網羅的に生成し、妥当性を評価し尽くすのは計算コストの面から困難だった。
QD-Recは、単一の最良解ではなく高品質で多様な解の集合を探索する研究領域「Quality-Diversity(QD)」の考え方を採用した。処理は主に3つの工程で行われる。まず、過去の採点結果をもとにバンディット技術を用いて調べる候補を選択する。次に、提案役の大規模言語モデルが保存庫にある優れた過去の仮説を参考にし、一部を変更したり組み合わせたりして新たな仮説を生成する。最後に、新たな切り口であれば保存庫に新規追加し、既存の仮説と似ている場合は1対1で評価を比較して優れていれば置き換える。
同社は、2024年8月時点の約6,300社の米国企業データを用いた買収候補の選定、1万件の架空プロファイルを用いたマーケティング、約17,500本の論文推薦という3つの課題で性能を検証した。過去の仮説を参考にせず毎回ゼロから仮説を作成する手法と比較した結果、1,000回の生成・評価を経たQD-Recは、平均評価が高く規模も大きい提案群を構築した。実験では、航空会社の買収案で低評価となった金融連携のアイデアが、旅行予約サイトの買収案へと引き継がれて評価が向上する事例などが確認された。
同社は今後の実務応用として、仮説を生成する側にリサーチエージェントを組み込むことや、評価側に社内担当者や専門家を交えて人手と分担する運用などを想定している。QD-Recのコードと実装例はGitHubで公開されている。

この記事は Sakana AI 公式の発表を AI が日本語に要約したものです。正確な内容は原文をご確認ください。
アプリで開く