東大発新興が国の320億円AI事業に参画、仮想社会で政策効果を検証
- SimulacraがJSTの「ARiSE」事業に参画し、社会科学向けAIの研究開発を2026年10月に開始した。
- 予算総額320億円の事業で、AIによる既存論文の再現や仮想社会を用いた「もしも」の検証基盤を構築する。
- 133件の応募から19件が採択された枠組みで、同社は社会シミュレーション構築と社会実装を担当する。
AIスタートアップの株式会社Simulacraは、科学技術振興機構(JST)が推進する「AI for Science革新的研究推進事業(ARiSE)」の研究開発課題に民間連携パートナーとして参画し、2026年10月より研究開発を開始した。採択された課題は東京大学大学院工学系研究科の和泉潔教授が研究開発代表者を務める「論文再現・デジタルツイン・反実仮想による社会科学AI」である。
ARiSEは、AIを活用して仮説生成や実験、解析などの科学研究プロセスそのものを変革することを目指す文部科学省とJSTの事業だ。文部科学省が2026年3月に定めた戦略方針のもとで実施され、予算総額は320億円にのぼる。2026年9月29日に新規採択課題31件が発表され、同社が参画する課題は133件の応募があった「国際・融合型」のうち採択された19件の1つとなった。
経済学や社会学などの社会科学は人や組織の行動を対象とするため、条件を変えた実験を繰り返すことが難しく、再現性の確保が長年の課題だった。本研究課題では、AIに既存研究を読み込ませて分析やシミュレーションを再現する「論文再現」、人や組織のデータから「社会のデジタルツイン」を構築する技術、さらに仮想空間上で未実施の施策や制度を試す「反実仮想」の検証を組み合わせ、政策や制度の設計に使える基盤モデルの構築を目指す。
Simulacraは東京大学和泉研究室の研究成果をもとに2025年9月に設立された。人の思考や行動をAIで再現する基盤モデルを開発しており、2026年4月には社会経済シミュレーション基盤を公開したほか、関連論文が自然言語処理の国際学会「ACL 2026」に採択されている。本事業で同社は社会のデジタルツイン構築とシミュレーションを担当し、得られた成果をマーケティングや金融、公共領域などのプロダクトへ還元していく方針だ。
この記事は PR TIMESの発表を AI が日本語に要約したものです。正確な内容は原文をご確認ください。
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