生体組織を立体のまま学習するAI開発へ 順天堂大など全国19組織が共同研究
- 順天堂大学などのチームが、ヒト生体組織を立体のまま解析・学習するAI基盤モデルの研究開発を開始した。
- 従来の2次元切片では失われていた立体的な血管や神経の構造を維持し、診断や病態予測の向上を目指す。
- 2.5年間で試作モデルを完成させ、2028年から2030年頃にはスタートアップの設立も計画している。
順天堂大学は、科学技術振興機構(JST)の「探索、シミュレーションなどを効率化・加速させる取り組みのことです。">AI for Science 革新的研究推進事業(ARiSE)」の戦略ターゲット型「T2」において、研究開発課題「形態学的デジタルツイン:ヒト3D生体システムの統合AI基盤モデル」が採択されたと発表した。全国19の研究グループが参画する体制で、ヒト組織の3次元形態画像とマルチモーダル情報を統合する「3D-Nativeバイオ基盤モデル」の開発プロジェクトに着手する。
生命科学の理解には組織本来の立体構造の把握が不可欠とされる一方、従来の病理・組織解析は薄い2次元切片を用いる手法が主流だった。血管や神経の立体構造、散在する免疫細胞などの情報が切片化によって数十マイクロメートル単位で失われる課題があった。近年開発が進む病理基盤モデルも2次元切片を前提としており、組織が持つ連結性や分岐、浸潤といった3次元的な構造を学習することはできなかったという。
今回の研究では、ヒト組織を透明化して立体のまま観察・解析する技術とAI技術を組み合わせ、立体構造そのものを学習対象とするモデルを開発する。順天堂大学医学研究科の洲崎悦生主任教授が研究開発代表者を、東京科学大学の島村徹平教授が共同研究開発代表者を務める。研究チームはこれまでにヒト組織の透明化技術や専用ライトシート顕微鏡の開発を進め、全国の病理検査室への標準プロトコル頒布体制を構築してきた実績を持つ。
プロジェクトでは、全国11箇所の「ヒト3D生体解析ローカル拠点」から大規模データを収集する体制を整備する。3D組織画像の自己教師学習に加え、高解像度X線や空間オミクス、臨床情報を同一の3次元座標系上に統合し、未観測領域を生成的に補完するAIモデル群を開発する。あわせて2次元モデルとの比較を通じて情報利得を定量的に実証し、国際的な評価基盤の構築も進める。
研究チームは今後2.5年間で「形態学的デジタルツイン」のプロトタイプを完成させる計画だ。がん微小病変の見落とし低減や脈管侵襲の評価など診断精度の向上、創薬標的の探索への応用を見込む。さらに研究終了後の2028年から2030年頃には、成果をもとにしたスタートアップ企業の設立も計画している。
この記事は PR TIMESの発表を AI が日本語に要約したものです。正確な内容は原文をご確認ください。
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