複数のAIが協力してデータ分析から報告書作成まで自動化、AWSが開発手法を公開
- 試作から本番運用への移行課題を解決するため、複数のAIが協調してデータ分析や報告書作成を行う仕組みをAWSが開発した。
- 進行管理や計算検証など8つの役割に分担させ、人間による計画の確認工程や自動検証を組み込んで精度を高めた。
- 全体設計はオープンソースとして公開されており、パソコン上での検証から専用クラウド環境での運用まで幅広く対応する。
米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のソリューションアーキテクチャチームは、データ分析から報告書の作成までを自動化するマルチエージェントシステム「Deep Insight」の設計手法を公開した。生成AIを用いたエージェントは試作段階から実際の業務システムへ移行する際に課題が生じやすいとされ、同チームはその解決策として、複数の専門AIを協調動作させる実践的なアーキテクチャを提示した。設計とコードはGitHub上でオープンソースとして提供されている。
試作から本番運用への移行課題に対応
AIエージェントの開発は、オープンソース基盤やクラウドサービスの普及により数日で試作できるようになった一方で、本番運用に移すと業務要件の逸脱や検証手順の省略といった問題に直面することが多い。指示文(プロンプト)の調整やモデルの変更だけでは解決が難しく、AIが文脈を解釈して判断する仕組み自体の設計が必要になる。同チームはAnthropicが提唱するコンテキストエンジニアリングの手法を取り入れ、思考プロセスや実行手順を整理した。今回の発表は、知見を共有する全3回の連載の第1回にあたる。
8つのAIが連携する3層構造と人間の確認
Deep Insightは、CSV形式のデータファイルと自然言語の指示を与えるだけで、グラフ作成や計算検証を経て文書ファイル(.docx)の報告書を自動生成する。システム内部では8種類のAIが3つの階層に分かれて連携する。第1層では、軽量モデルのClaude Haikuを使う案内役が指示を分類し、思考能力を高めたClaude Opusを使う計画役が5〜10段階の手順を作成する。作成された計画は人間が確認・修正できる仕組み(Human-in-the-Loop)を備えており、画面上で300秒間応答がない場合は自動で承認される。
再計算による厳格な検証と3つの導入環境
計画が承認されると、第2層の監督役が第3層の専門AIを道具として呼び出して実行する。専門AIには、分析コードを実行して画像を生成する実装役、進捗を更新する追跡役、計算結果を元データから再計算して0.01以内の誤差で照合する検証役、最終報告書をまとめる報告役が含まれる。監督役はすべての項目が完了するまで次の工程に進まないよう制御し、検証を通過した数値のみを引用させることで誤情報の混入を防ぐ。
提供形態としては、パソコン上で約10分で立ち上げられる開発向けCLI版、画面操作が可能なウェブ版、Amazon Bedrock AgentCoreやAWS Fargateを用いて仮想プライベートクラウド(VPC)内で隔離実行する本番運用向けの3種類が用意されている。共通の構造を持つため、開発環境で検証した構成をそのまま本番環境に展開できる。同チームは今後、第2回でコンテキストエンジニアリングの詳細を、第3回で本番運用の手法を解説する予定である。


この記事は AWS 機械学習ブログの発表を AI が日本語に要約したものです。正確な内容は原文をご確認ください。
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