AIで熱を持つ計算施設をどう冷やすか 特許1万件の分析で判明した実態
- アスタミューゼがAIデータセンター冷却に応用可能な熱交換・熱管理技術に関する分析レポートを公表した。
- 2016年から2025年の特許1万234件中、熱交換器本体の構造設計が41.5%と最多を占めた。
- データセンターやサーバーに明示的に言及する特許は185件で、大半は汎用的な熱管理技術だった。
アスタミューゼ株式会社は、自社が保有するイノベーションデータベースを活用し、AI学習・推論を支える施設。AIブームで建設が急増し、電力や土地の確保が世界的な課題になっている。">データセンターの冷却に関する熱交換・熱管理技術の動向をまとめたレポートを公表した。AIの学習や推論処理を担うGPUなどのアクセラレータは発熱量が大きく、半導体は一定温度を超えると動作周波数を自動的に下げて自身を保護するため、十分な冷却ができなければ計算能力が制限される。従来のデータセンターは空冷が主流だったが、設置面積あたりの発熱量が増大するAI機器では空気が運べる熱量では追いつきにくくなり、液体を媒体とする冷却方式への移行が進みつつある。
液体を用いる代表的な方式には、チップ上に金属製受熱板を密着させて冷却液を循環させる直接液冷(ダイレクトチップ液冷)、ラックの背面扉から熱を回収するリアドア型冷却、電気を通さない液体に機器全体を沈める液浸冷却の3種類がある。熱の移動経路は3つの層に大別され、熱界面材料(TIM)などでチップから熱を受け取る界面の層、配管やヒートパイプで熱を運ぶ輸送の層、プレート式熱交換器や冷凍機で大気や冷却水へ放出する層からなる。これらは直列につながっているため、いずれか1つの層で熱抵抗が大きいと全体の放熱性能向上は限られる。
同社が2016年から2025年の出願を対象に抽出した特許母集団10,234件の分析では、もっとも出願が多かった分野は「熱交換器・伝熱構造」で4,243件(全体の41.5%)を占めた。次いで「熱媒体・熱機能材料」が1,272件(12.4%)、「半導体・電子機器の放熱実装」が1,169件(11.4%)、「ヒートパイプ・相変化冷却」が1,144件(11.2%)、「空調・冷凍・施設設備」が347件(3.4%)と続き、「液冷・液浸システム」を主題とする出願は230件(2.2%)にとどまった。残る1,829件(17.9%)はこれらに当てはまらない出願だった。
母集団のうち、表題や要約でデータセンターまたはサーバーに明示的に言及している特許は185件、論文は127件にとどまり、技術の大半は汎用的な熱管理技術であることが分かった。また公的支援の動向として、研究助成金(グラント)では米国や欧州を中心に二相冷却システムや熱界面材料への助成が確認され、特に米国では企業を対象とする助成が2021年以降も毎年採択されているという。


この記事は PR TIMESの発表を AI が日本語に要約したものです。正確な内容は原文をご確認ください。
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